狙うはITグロース株 成長率の高いIT株を解説するブログ

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配当重視?値上がり重視?どっちがいいの?

みなさん、こんにちは。

 

株式投資の方向性として①配当性向の高い株を購入すべきという考えと②株価の値上がりが期待できる株を購入すべきという考えの2つがあります。複数の株式投資のブログを見ていると配当性向を重視する人が多いような気がします。

 

一方、私は値上がりを重視する派です。確かに通常時においては配当性の高い株に投資することは長期リターンを最大化する上で非常に有効だと思います(配当重視の有効性についてはシーゲル氏の「株式投資の未来」を読むとよくわかります)。ただし、今は通常時ではなく、18世紀半ばに起きた産業革命に匹敵するほどの大きなデジタル革命が進行中です。

 

現在、配当性が高い企業として銀行、自動車メーカー、一般消費財メーカー、タバコメーカーなどが挙げられます。しかしながら、今後、金融については電子マネーが広く普及すると、電子マネーアプリで高いシェアを持つ企業がお金に関するビッグデータを握ることになり、銀行よりも圧倒的に低い貸し倒れリスクでお金を貸し出せるようになります。自動車については自動運転の普及が始まると、競争優位性は自動車から自動運転システムや配車システムへ移ると言われています。一般消費財についてはEコマースで他社商品との激しい価格競争にさらされ価格は低下傾向にあります(タバコについてはITとは関係ないですが健康意識の高まりで今後需要が一層低下することが見込まれます)。

 

つまり、現在、配当が高い企業の多くはデジタル革命の逆風を受けて、将来的には業績が伸び悩む可能性が高いのです。もし業績が伸び悩めば当然配当金も引き下がることになるでしょう。

 

今後、デジタル革命の更なる進行により、あらゆる産業が再定義されると言われています。そのような環境の中、新しい変化への適応のために利益を使わず、株主への配当に積極的に資金をまわす企業に対して私は将来性を感じません、

 

一方、GAFAを中心としたITメジャーはデジタル革命の追い風を受けてこれから益々成長していきます。あらゆる物やサービスがインターネットにつながることによりプラットフォーマーであるITメジャーもどんどん巨大化していくでしょう。

 

そして、20〜30年後にデジタル革命がおさまる頃にはITメジャーがあらゆる産業で莫大な利益を獲得するようになり、むしろ、これらの企業が高配当企業へと変貌しているでしょう。現在、多くのITメジャーが無配なのは、利益の多くを設備投資や研究開発投資へ積極的にまわしているためです。デジタル革命がひと段落つき、投資に巨額な金額を費やす必要がなくなれば、その時点から、それらのお金は配当へと向かうでしょう。

 

なので現在、私はITグロース株へ集中投資を行い、老後はそれらの株からの潤沢な配当金でのんびり過ごそうと考えてます。

 

私は司馬遼太郎氏の作品が好きで昔よく読んでいましたが、彼は時勢が社会や人々へ与えるインパクトの大きさを作品内でよく言及しています。織田信長などは鉄砲などの新兵器を積極的に導入し、時勢を利用して大きく発展しました。一方、石田三成徳川慶喜江藤新平などは時勢に乗れなかったため非常に優秀であったにも関わらず滅びたと示唆しています。

 

GAFAを中心としたITメジャーはまさにデジタル革命という大きな時勢に乗っているので発展しているのです。そして、そのデジタル革命はまだまだ終わらずあと20〜30年は続きます。その時勢を正しく理解することは投資で大きな利益をあげる上でとても大事なことだと思います。

 

 ちなみに私は10〜20年という長いスパンで投資を見ています。もし2〜3年の短いスパンで投資をするならば高配当狙いも悪くはないかもしれません。